小さい人は何かを持つ時、必ず両手に持ちたがる
おやつなど、両手に握りしめて食べたり
先日、孫とお散歩していた時も、彼女はどんぐりや木の実を両手に握りしめていた
子育て支援センターで絵本読みのボランティアをしていると
いろいろなお子さんに出会う
昨日出会った兄弟は初めてのお話会でとても緊張していた
先に席に着いたお母さんのところに行きたいけれど、体が固まってしまい先へ進めない
きっと迎えに来て欲しいんだけど、お母さんの膝にはもう一人のお子さんが座っている
泣き出しそう(すでに小さく泣き始めている)で見ていられず
何か気持ちの和らぐものをと、♪ころころ こ〜ろ ころ を歌いながら
丸いもの(手まり二つ)をその子の方へ転がしてみる
自分では手が出せない
支援センターの職員さんが大きい方の手まりを手に取りそのお子さんに手渡した
手まりを両手で大事そうに抱え、不安げな様子は変わらないものの泣くのはやめたみたい
やがて手まりを抱いたままお母さんのお膝まで無事動くことができた
ふと、何か手に持つものがあれば少しは安心できるんじゃないか
そんな風に思ったのはなぜだろう
でも、手の中が空っぽななのと満たせれているのとでは
心持ちはまったく違うんじゃないかと
そんな風に感じたのは間違いじゃなかった
その後、いくつか絵本を読み、わらべうたを歌い
どうやら私は信頼してもらえたみたい
本棚からそのお子さんが持ってくる絵本を一緒に読んで一時過ごした
「絵本をめくるのが好きで」とお母さんの言う通り
今、このお子さんは、めくって楽しむ時期なのかもしれないが
本を出しては抱えること、そっと開いてページをめくること
それを繰り返しながら、手、そして指が満足するのを楽しんでいるようにも見えた
「触れる」ということは
幼い子どもにとってはとても大事
もっともっと触れて欲しいということの裏返しでもあるかしら?
手は寂しがりやなんだね
大人だってそう
何かに触れていると安心する
私が編んではほどき、編んではほどきを繰り返すのも
少し満たされない心の表れなのかもしれないな