我が家の長老M子さん、満94歳。
ひ孫が生まれる前(1年前)、怪しかった行動(ぼんやりとして何日も風呂に入らない、着替えをしないでパジャマで過ごす…などなど)もすっかりどかかへ吹き飛ばし、絶好調。
孫効果抜群で、孫の声を聞きつけると瞬時にリビングへお出ましになる。
「ご飯よ〜」の声は2、3度呼ばないと聞こえないのに、ね。
とはいえ、誰もいない時、足腰は弱っているので「一人で外へ出ない」を約束に自室でおとなしくしているはず。
これまでに数回転倒しその度に骨折しているんだから、「転ばないように気をつけて過ごす」ということを生活目標(ケアマネさんによる指導)にしているのだ。
実際に、デーサービスにいかぬ日、部屋を覗くと大抵ベッドやソファーで寝ている。
ところが、この頃ちょっと怪しい。
まず、衣変えをしていない(私が)のに、春の衣装をどこからか引っ張り出して来ている。
(これはデーサービス効果。ベストも見たことないものに変えている。)
次に、これは大問題なんだけど、靴が出したままになっていることがある。
(デーサービスから帰ったら、脱いだ靴を私が下駄箱の下に必ずしまうことにしている。)
「あれ?しまい忘れていたのかな」と思ったのだが、靴の先には土が付いているじゃないか。
むむむ・・・。
誰もいない時に転んだら困るので、一人で外へ出ない、というのはここ数年来言い続けてきた。
屋内では歩行器を使い、外出時は老人車もしくは必ず介添人が手を引くことにしているのだ。
なのに、これが守れないのが長老さま。
最近、孫に近づく時、腰を曲げ、手放しでよろよろ歩いては周囲から注意を受けることが目立っていたしなあ〜
今朝、ついに私は証拠をつかんだ。
なんと、駐車場の後ろ側に草を抜いた痕跡発見。
やっぱり、一人で外へ出て、駐車場まで歩いてきて草を抜いたんだな。
以前なら外用の老人車が玄関に置いてあったからその気になればそれを押して歩くことは可能だったが、今は一人で出歩かない決まりだから老人車は物置にしまってある。
つまり、ヨロヨロしつつ杖一本で外へ出たことになる。
く〜っ!!
思わず歯ぎしりする嫁である。
実際私も家の周りの草を抜かねば、と気にしていたものだから、それを長老さまにしてやられたことへの歯ぎしりに他ならぬ。
長老さまの部屋のゴミ(毎度大量の鼻紙)を捨てつつ「草を抜く元気があるなら自分の部屋のゴミ出しでもしたまえ!」と心の中でこっそり反撃。
今日は靴を見つからないところに隠しておこうかしら。
陽気も良くなり、これからまた長老さまとのバトルが繰り返されるのだろうなあとひとりため息をつく。
あ〜あ。