クリスマスのおもちゃやゲームをお求めの方に、「何かお探しですか?」と声をかけさせてもらいます。
「孫に」「子どもに」と、だれにプレゼントされるのかを教えて下さるので、「おいくつ(何歳)でしょう?」と年令をたずね、続いて「男の子さん?女の子さん?」と躊躇しつつ尋ねます。
ためらいつつ、というのはジェンダーフリーの時代に相応しくない質問だと私自身感じているからですが、男性性のお子さんが好むおもちゃと女性性のお子さんが好むおもちゃには明らかに違いがあるのです。
ですから、勧める方としては「年令や性別を考慮すると、こういうおもちゃが好まれますよ」と提案することになります。
お子さん同伴でここあんへ来ていただき、遊びながら選んでいただくのが一番良いのですが、遠くに離れて住んでいる孫さんとか、一緒に選ぶことができない状況もありますので、年令、性別を手がかりに対応させていただくことになるのです。
このところ、そういう機会が増えていて、いつも自分の中でモヤっとしてしまいます。
もっと別の問い方はできないだろうか、年令はともかくとして、「普段はどんな遊びが好きなお子さんですか?」とまず聞くべきでは、と反省しきりの日々です。
プレゼントのラッピングについても、なるべく性別を意識しないようにと思いつつ、女児ならピンク系、男児ならブルー系といった先入観を払拭しきれないもどかしさを感じます。
4歳の孫二人は、ピンクやキラキラのものに夢中ですが、それが本人自身の本当に望んでいるものかどうか、本当のところは分かりません。
幼稚園のお友達の影響が強く反映されていることは否めず、そのお友達の多くがメディアの影響を受けているのだろうと推測しています。
メディアの影響を受ける以前、1歳前のお子さんたちのおもちゃや絵本の好みにも性差がはっきりと表れるのを見ると、男性、女性、それぞれの性が好む遊びは生まれ持ったものなのだろうと思います。
性差による好みを当たり前のこととして、目の前のお子さんに押しつけない。
こうした配慮を無意識で実践できるようにならなくては、と己に言い聞かせるおもちゃ屋です。