ここあん便り

混乱と迷走の果てに

風邪を引いて、ほぼ一日ベッドの上で過ごす。
微熱の残る、五日目の朝。
まだ夜が開けていないのに、頭だけは覚醒モードのようで、寝返りを繰り返すのを諦め、部屋の灯りをつける。
外は本降りの雨。
遠くから響くバイクの音が、通りの角を曲がってうちの前で止まる。
たいていの年寄りが、朝刊を読み始める時間。

今月に入り、気がかりなことを頭の片隅に置きながら過ごして来た。
なかなか手がつけられず、そろそろ本気モードで取り組まねば、と思っていたら発熱ダウン。
熱と戦いながら、身体は思うに任せないけれど、モヤモヤしたものがどっかりと据え置かれた頭を何とか維持してみる。
ひとまず、身体の回復を優先しよう。
そう言い聞かせ、「やらねば!」のスイッチを切る。

高熱が下がると、何もしないでいることがつまらなく思えて、ここはやはり、韓ドラでしょ!と、良くない方向へ、思考は迷走をはじめた。
「何も出来ないんだしね」
「そうだ!そうだ!」
残念ながら私の心に、反対意見は存在しなかった。
とは言え、どこかに罪悪感を感じていたのだろう、ひとまず短時間で見終える映画を探す。

さて、見始めてしまうと終われない「ドウニモトマラナイ」状態に突入という予想通りの展開。
映画ではモノ足らず、ドラマでしょ、だけど頭はぼんやりしているので、初見の作品を物色する力はなし。
そうだ、先日友達に勧めたアレをもう一度観よう。

ああ、やはり韓ドラ最高!
目の離せぬ展開にひっぱられ、感情は乱高下を繰り返す。
分かっているのに、やっぱり、そう来るよね、と思ったところへどんでん返し。
そしてまた、新たな発見も。
一度目は、コメディータッチの場面などが印象に残ったのだけど、今回は違った。
なんというか、ドラマをじっくり味わうことが出来た、そんな印象。
実は、二度目を観るに当たって、主役の俳優にだけ注視するつもりだった。
何せ、一度目は全く気にもとめていなかったから。
ふむふむ…役柄や衣装でこんなにイメージ変わるのね、びっくり。
しかし、実際見始めると、脇を固めるキャストの素晴らしさもあり、当初の思惑などどこへやら。
ベッドの上で(身体を起こして)、中で(横になって)、鼻水をすすりつつ(涙+風邪症状)、時折休憩の昼寝、検温、食事時を除いて、ほぼ韓ドラに浸って過ごしましたとさ。

・・・とまあ、モヤのかかった頭は、今なお晴れそうにはないのだが、ベッドからもそろそろ抜け出さねば。
そして、冒頭に書いていた「やらねば!」のスイッチを、入れねば!!

今週末には益田、来週には盛岡、(どちらも地名)その次は地元、境港、鳥取とメディア講座が控えていて、体力回復と講座準備を「やらねば!」。


家族にも見せていないけど、立派すぎるチラシに緊張して、高熱の中、うなされてました。
実際、これで熱が出たんじゃないかと思うほどです。

ドラマに逃げつつ、寝込んだ数日間で思い至ったこと。
「出来ることしかできない」
今まで積み上げてきたこと、それ以上でもそれ以下でもなく、今、私に出来る(伝えられる)ことをやるしかない。
それで良いんだ、と思えた。

さあてと、まずは体力回復です。しっかり食べて、ごろ寝ばかりのなまった身体を、起きて過ごせる身体にしていきますね。
頑張れ!ワタシ!GO! GO!