ここあん便り

その人らしく生きる

ふいに「窓ぎわのトットちゃん」を読み直してみたくて、本棚を探すけど見つからず。
絵本の注文と一緒に取り寄せることにした。(年末のこと)

年明けに届き、読み始めてみると、「ああ、そうだった」と思い出すところもあるけれど、ほぼ記憶にないことばかり、・・・で結局、「はじめまして」な心持ちで読むことに。

どうして読みたくなったかというと、黒柳徹子さんの近頃の発言(インタビューとか)に刺激を受けたから。
インタビュアーの今後についての問いかけに「そうね、あとは政治のことをやりたいと思っているの、それでね、お勉強してるのよ」みたいに応えるのを、私は、ただただ大口開けて感心するばかり。

90歳を超えてなお…などという言い方は失礼極まりないけれど、その失礼な人の見方しかできない自分の愚かさを恥じ、心底、素晴らしい人と思った。
だから、この素晴らしい人の幼少期について、ちゃんと知りたいと思った次第。

読んでみて思うのは、トモエ学園という小学校が存在した奇跡、そこでの宝物のような日々、校長先生の子どもへの眼差し、そして何より、ママの大らかさ、人間力に感服。
そもそも、小学校へ上がるまで、彼女が彼女らしく成長できたからこそ、トモエ学園での毎日を存分に楽しく過ごせたのだろう。
ハチャメチャなトットちゃんを否定したり萎縮させることなく見守り続ける大人の有り様は、尊敬するばかり。

私はここあんで、或いはNPOの活動を通じ、さまざまなお子さんに出会うけど、お子さん達が個性豊かで、ひとり一人見事に違うことに、いつも驚く。
育児書通りの成長発達をみせる人など希で、成長発達の道筋は変わらなくても、スピードやペースはまちまち。
時に、エネルギーの有り余るお子さんやノンストップで行動し続ける元気なお子さんに出会うと、アワアワしてしまうのだけど、こうしたお子さんにこそ、どっしりと構えていられるのが目標。
そのお子さんを制止する前に、やりたいこと、やろうとしていることのお手伝いができる大人でいたい。

そうそう、孫たちにもエネルギー溢れる子がいます。
ババは応援団長として「そのままでいいぞ!」って旗を振り続けていきましょう。

さて、「窓ぎわのトットちゃん」には続編があるそうです。
あまのじゃくな私は、ブームが過ぎてから読むことにして、まずは「チョッちゃんが行くわよ」(トットちゃんのママ自伝)を読んでみようかな。