ここあん便り

子どもにではなく子どもと

鳥取ユニセフ協会10周年記念事業に参加しました。

「子どもの声を聴くってどういうこと?」というパネルディスカッションへの参加依頼があってのことでしたが、今回、基調講演された塚本智宏(ちひろ)先生のお話を通じ、お名前程度しか知らなかったコルチャック先生の子ども観に深く共感しました。

パネルディスカッションや、その後の交流の場で問題提起されたことに「不登校」のお子さんにまつわることがありました。
不登校、ひきこもりのお子さんが増えていること、子どもも親も苦しんでいること、その対応は不十分であるという現状…等々。

子どもに関わる大人たちが、コルチャック先生の子ども観を会得し、子どもという存在を正しく理解し向き合えたなら、世の中は変わるだろうと思います。教育(学校)、家庭、地域社会の抱える問題の根底に、子どもへの不理解が横たわっているなあと改めて思うと共に、人の意識を変えることの難しさを思います。

それぞれが、それぞれの立場で問題提起し、伝え続け、実践を通じ意識に働きかける他ないでしょう。

例えば、私がNPOの事業として続けている「アートスタート」。
アートより衣食住を保障することが優先されるべき、と考える方も多いでしょうが、私は、食べることと同じようにアートは必要だと断言する。
時に、日々の苦しさ辛さを乗り越える力をもたらすことを知っているから。
だから、諦めることなく、伝え続け、実践し続け、目撃者、共感者を増やす他ないのだ。

現状を憂うより、批判するより、何かしらの光を感じられる瞬間をひとつでも多くつくりだしてゆけたならあ、と願っている。

こどもと話そう。
こどもと遊ぼう。
こどもと喜びの瞬間をつくっていこう。