ここあん便り

適齢期

適齢期。結婚とは関係ありません。何かに出会うのに、最適の時という意味でのお話。

今回の土曜日文庫でクリスマスの絵本に選んだのは、「クリスマスのふしぎなはこ」
対象年令は2〜4才とあります。
こどものとも年少版がハードカバーになって出版されたもので、サンタクロースの見える不思議な箱をのぞく度に、ボクの所へ近づいて来るのが分かる、そんな素敵なお話です。

昨日、文庫に来ていたのは保育園の年長さんが最も大きく、下は0才まで。
クリスマスを楽しみにしている人たちにぴったりの、最適の絵本だったと、読み終えたときの子どもたちの表情を見てそう思いました。
もう少し大きなお子さんがおられたら(サンタクロースの存在を疑りはじめる年令の)違った雰囲気になっていたかも、と思います。
主人公の男の子と同じ気持ちで、箱の中をそっと覗いてみるようにページをめくりました。
最後のページ。目覚めた男の子の枕元にプレゼントが届いていたのを、きっとこれから来る自分のクリスマスと重ね合わせて見たことでしょう。

絵本にもそれぞれに適齢期がある。
それを分かっているくせに、大人がつい欲張ってしまって結果的にその絵本の良さを子ども自身が味わえない結果に終わる、ってことあるんだよね。

児童書もそうね。
子どもの頃、本などほとんど読まないで過ごした私。親になり、子どものことに関わるようになって、どうしてこんな面白い世界を知らなかったのかしら、って息子たちと一緒に読むようになったけれど、今ひとつ、本当の面白さを味わえないもどかしさがある。
ストーリーはそれなりに楽しめるけれど、我が身をそこに重ね合わせるには年を重ね過ぎた感がある。ああ、もしこれを10才の頃の私が読んでいたらどんなにわくわくできただろうってね。
やはり、出会うべき時に出会うべきものがあり、そのタイミングは重要ってことかしら。

おもちゃもそう。芝居もそう。考えはじめるときりがない・・・。
何事についても、適齢期を逃してはなりませんね。