6月の記事→ 一歩前へ
その後の話。編集者の「親しみやすいエッセイ(あれ?小説のつもりだったけど…)ですね」に恥じ入り、「簡単な、と言いますか、分かりやすい文章(最大限の褒め言葉?)、同年代の方は懐かしさに共感されると思います」の言葉に一層小さくしぼんでしまい、ようやく一歩出した前足を悔やんでもみても、あとの祭り。
その後の話。編集者の「親しみやすいエッセイ(あれ?小説のつもりだったけど…)ですね」に恥じ入り、「簡単な、と言いますか、分かりやすい文章(最大限の褒め言葉?)、同年代の方は懐かしさに共感されると思います」の言葉に一層小さくしぼんでしまい、ようやく一歩出した前足を悔やんでもみても、あとの祭り。
一度乗っかったレールからはもう降りることはできないんだもの、前進、前進。
やがて、はじめての本づくりもいよいよ終盤、
小さな文庫本、それは私の希望どおりで、さりげないサイズ感にほっとする。
…が、「え?薄っ!!」驚いて、その後すぐさま、原稿量、少なかったんだと気づき
「アハハ…」またまた恥じ入る。
ワンコインの価格設定だったが、さすがにこの薄さではねえ
編集者に相談、事務方と協議の末、ワンコインでお釣りのある価格に変更。
(今回は特別ですよ、と念を押されつつ)
タイトル、著者名、プロフィール、目次を含めた全体構成、カバーデザイン、帯の文章、色、等々…
まあとにかく、様々なことをひとつひとつ決めていく、その度に悩みながらも、いよいよ、印刷前の最終確認となった。
これがまた、どういう訳か超忙しいとき(怒濤の10月、11月)に決断を迫られる事態となって、ゆっくり落ち着いて考えることが出来なかったんだ〜
そもそも、ただ書きたくて書いた文章。
誰のために、何を伝えたくて、という明確な目的などないままに書いてしまったことは、今回の作業を通じて大いに反省。
ただ、文書に書き起こしながら懐かしい子ども時代を振り返ると、それがどれだけ幸せな時間だったかをしみじみと感じる。
今、時代は変わったけれど、子どもにとって子ども時代が変わらず特別な時間だってことを、実感を伴い再確認できたことは大きかったかな。
そしてまた、子どもをとりまく社会がどんどん不寛容になっているような現代に、子どもが許され、見守られた時代の大人の有り様を、思い起こさせてくれたことは、少なくとも私自身にとって大きな意味があったと思う。
私のはじめてのエッセイ(笑)
「さよならサイダー」は令和4年2月発売予定です。