ここ数年、ピンクや赤を纏うようになった私だけれど、そのきっかけをくれたのは亡くなった母でした。
あれは母の日だった。
出かけることが好きだった母を買い物に連れ出して、何か気に入った洋服があればプレゼントしようと思っていたのだけど、母は自分のを選ばずに「こういうのを着なさいよ」とピンクのTシャツを私に差し出した。
「こんなの着られないよ〜」と言うが譲らない…
結局、母の日に何もプレゼントはしないで私は自分用にそのピンクのTシャツを買う羽目に。
そのピンクのTシャツは、しばらく放置していたけれど、着てみると思いの外似合っているように見えて、今ではお気に入り。
それ以来、綺麗な色味の洋服を選ぶようになった。
「お母さん、ピンクが似合うって教えてくれて、ありがとう〜」
母の日に、花を贈るような可愛い娘でなくてごめんね。