ここあん便り

夏の終わり

地蔵盆が終わる頃になると、どうしようもなく切なくなる。

そうなると、一日がとてつもなく長く、そして短く思われる。
朝が来なければ良いのにと願う子どもの頃の自分が顔を出す。
先日、NHKテレビをなにげに見ていて(不登校がテーマ)「ああ、私も学校好きじゃなかった」と今になって確信した。
体調の悪い時期もあって「もしかしたら私死んじゃうかも」と、その体調の悪さを誰にも言えないまま過ごした日々を思い出した。
結局、具合の悪かったのはひと月ほどで、いつの間にか体調のことも死への恐怖も気づかぬうちに忘れてしまった。
新学期が始ままろうとするこの時期、子どもの自殺が多いのだと番組は伝えていた。
私の憂鬱は、夏休みの宿題が出来なかった子ども時代を思い出すからなのだと思う。
しなければならないのは重々分かっているのに、どうしてもできない。
あれは・・・一体何だったのだろう。
今年、孫ができて(おばあちゃんになって)初めての夏休み。
毎年私を襲う憂鬱は、どういうわけか顔を出さなかった。
おばあちゃんになって、やっと夏休みの(宿題の)呪縛から解き放たれたのかなあ〜。
ひとりでは何もできなくて、失敗ばかりの子どもだった私を、やっと抱きしめられるようになったのかも知れない。