先日のこと。
総合病院の小児科(外来)で目にした光景が頭から離れない。
定期検査などで通っている子どもたちなのだろう、赤ちゃんから高校生くらいまで、さまざまな年代の子どもが親に付き添われて診察を待っていた。
待ち時間は長い。
結果的に、スマホ、タブレット、携帯ゲーム機などで時間をつぶすしか無いのだろう。
色々な親子がいる。
子どもの様子を見守りつつ共に画面を見る親もあるけれど、それは少数派。
子どもに自分のスマホを手渡して自由にさせているお母さんが多いことに改めて驚く。
そしてそれ以上に私を驚かせたのは、親たちの疲れた様子だ。
スマホを操作する子どもを見守る余裕など無い様子で眠る親。
中には子どもを残し少し離れた場所に移動して眠る親もある。
特に疲れた母親が目につく。
なんだか、言葉に出来ない感情に襲われる。
切なくてむなしくて・・・ああ、やるせないって感じかな。
お母さんから「笑顔」がなくなることが、子どもの「諦め」や「絶望」につながらなきゃいいけど・・・。
子どもたちはきっと「ママ、笑って!」って思っているんじゃないかしら。
NPOの事業に、ホッとアートプレゼントというのがある。
病気療養中の子どもたちに楽しいひとときをプレゼントするため、クラウンなどのパフォーマーを小児病棟に派遣する事業。
お隣の島根県では、この事業の一環で、ママたちを支援しようという動きもあるようだ。
ネイルアートやハンドマッサージなどでしばし疲れを癒やしてもらったら、お疲れモードをリフレッシュし笑顔が生まれるのかな?
子どもが病気でなくても、疲れをため込んでいる親は多いのかも知れない。
無表情な親たちの様子に、「スマホを消して子どもと向き合って」と言うだけでは解決できない問題にどう立ち向かっていけば良いのかを改めて考えさせられた。