食事の準備や片付けをするたび、ばあちゃんは「すまん、すまん」とか「すんません」と言う。
家の中でも杖生活となり、「できること」は限られている。
危なっかしいけれど、やればできるってこともあるのだが、結果的に私の仕事が増えるから、どうしても「できること」を「やらせない」ことになる。
子どもと付き合うときと同じだな、と思う。
「すんません」と言われる度に、自分の都合で、出来ることをどんどん出来なくさせている罪悪感のようなものをと感じる。
まるで「私ってダメな母親だ」と自分を責める親の心境。
これが介護ストレスというものであろうか。
今朝もいつものように牛乳を温めて差し出す。
するとばあちゃんは「だんだん」と言った。
「え?」
不思議だけど、ちょっと嬉しい。
人の気持ちって言葉一つで変わるんだなあ。