ここあん便り

「ねえ とうさん」(土曜日文庫にて)

10月の土曜日文庫

先日、境港市のアートスタートで上演された作品のひとつ「ねえとうさん」を読みました。
幼稚園でこのお話を人形劇として観たYくんに「人形劇で観たお話だよ」と話すと、読み終えてから「人形劇で観てないおはなしだった」と言っていました。
確かにお芝居(人形劇)として脚色された部分もあるので子どもにとっては違うお話に思えたのかも知れません。
なるほどね、子どもが何をどう見ているのかを考えさせられる良い機会となりました。

実はこの絵本、ひと月ほど前に求めた絵本でした。
茂美先生の新しい本「絵本で出会った子どもたち」の中に紹介されていて、すぐに求めました。
ですから出会い方としては、茂美先生の文章→絵本→人形劇となったわけですが、きっと茂美先生の文章に出会わなければ気づけなかったこと、深く掘り下げて考えることもしなかったであろうことが情報として与えられたからこそ、絵本を、更には人形劇を楽しむことが出来たんでしょう。
絵本に込められた作者の思い(願い)、子どもへの眼差しをしっかりと心に留めて作品を楽しめたことは、私の中でとても大きな喜びにつながりました。

そしてまた、1冊の絵本を幾度も読み続ける中で様々な発見があることを改めて実感しました。
そうそう、お芝居も同じですね。
同じ作品を、幾度も見続けることでしか見つけられないものがあるのです。

絵本と人形劇、「ねえとうさん」は私のお気に入りリストに追加されました。