ここあん便り

親になること

聞きたくないし、使いたくない言葉。
「虐待」
また、小さな命が奪われた。
「未熟」な大人が繰り返しおこす、こんな悲劇をどうしたらなくせるのだろう。

子ども。
小さな、あの人たちがどれだけたくさんのことを教えてくれることか。
命の不思議
親になったその日から自分の意志とは関係なく伴ってくる喜び、そして怖れ
やむなく身につけさせられる忍耐
子どもの瞳を通してみつけるあらたな世界

誰もがはじめから「親」になれるわけじゃない。
失敗や、反省のくりかえしが「親」に育ててくれる。
どんなに辛く当たっても、小さな人たちは、親ならば、許してくれる。
どんなにひどいことをしても、親だから、求めてくれる。
それはすごいことだと思う。
自分を求めてくれる、唯一の存在が子どもだと教えてくれた人があった。
本当にそうだと思った。
その、求めてくれる小さな人に、親はきちんと応えなくてはならない。
そのことに、気づかないまま、応えることをしないままであったとしたら・・・。

この国が、本当の意味で「子どもに優しい」のであれば、
本当の意味での「子育て支援」が充実するのであれば、
子どもたちみなが、愛されて育ったという実感をもち、
他者への思いやり、いたわりの心が育つのではないかしら?

今、この国には哀れな若者がたくさんいますよと、
小さな命を差し出して世の中に知らせてくれたのではないかと、
やりきれない思いで繰り返し流されるニュースを見ている。