ここあん便り

次世代育成

地方にとっての大問題に人口減少・人口流失とどう向き合うかってことがある。
少子高齢化と若者の流失はセットで襲いかかってくる。
一体どうしたらよいものか、「これで解決!」などという解決策はあるはずもない。
けれど、市民レベルで取り組めることだってあるはずだ。
市民の力こそが、町(地方)の存続を左右するかも知れない。

ある会合からの帰り道、「私たちが一生懸命やっていれば、次の人がきっと引き継いでくれる。そう信じて続けているのよね。」と尊敬する先輩の一言。
確かに。
劇場の人たちは皆、そうして続けて来た。(そして今も)
家庭文庫、読み聞かせのグループの人たちも。
地域の伝統行事も同じく。
けれども今、そうした活動の継続はごく一部の人たちの熱意によってのみ続けられており、次世代への継承を危ぶむ声さえ聞こえている。
私の住む地域では「とんどさん」を将来的に継続できるだろうかと案じているし、地区行事も削減、簡略化の傾向。
現実問題として、働く世代に時間的余裕がないのだから仕方のないことかも知れない。
けれど、次の世代への継承ができずに組織や活動が消失したら一体どうなるのだろう。

先日ここあんで水彩画展をしてくださったKUさんが、ブログに「輪くぐりさんの様子を紹介して下さっている。
地域の人に見守られながら子どもが育ち、この地域で育った子どもたちがまた青年になり子どもを見守る立場に育っていく。
こうした行事が地域の人々によって継承されていること、そのご苦労は計り知れないけれど、この町で暮らしたいと思う人を確実に育てることにつながっている。

どうしたら「次は自分たちが」という意識を育てられるのか。
今、次世代育成の仕組みを本気で考えなければ大変なことになる。