ここあん便り

母の日

母の日ってことで、いつもほったらかし[#IMAGE|S8#]のばあちゃんを連れてご飯を食べに出かける。
30分待ち[#IMAGE|S13#]。
通常なら待つことなどあり得ないわが家だが、「母の日」を楯に黙って待つよう夫に強要[#IMAGE|S21#]。
お会計も「お父さんよろしく〜」。
帰りの車中にて、ばあちゃん突如発言。
「今日はなあ、母の日だしこだけん、お母さん(私のこと)にケーキを買って帰らいや」
「あそこのがまい(うまい)だって〜や、私がおごるけん。」
と店の指定まで。

夜、帰って来た息子たちを交え家族全員で有り難くケーキをいただく。
するとまた、ばあちゃん発言。
「あんたやち(息子たちに向かって)、いつもお母さんに世話かけちょうだけん、なんぞ言いなさいやい!」
息子ら「どうも、ありが・・・ごにょ、ごにょ・・・。」
ばあちゃん「なんだかいな、ぼそぼそと、聞こえ〜せんがな」
私「あ、大きい息子もお母さま(ばあちゃん)に一言どうぞ」
夫「へ? あ、はい。いつもありがとうございます。」
ばあちゃん「わたしゃ、もう母の日は卒業したけん、敬老だけん!」

ぬぬぬ・・・得体の知れぬ力強さを感じさせる90歳の母。
ばあちゃんは卒業って言ったけれど、母の道に卒業はなし。