赤貝の煮付け。
お正月に欠かせないひと品です。
とは言え、数年前までは貝のしご(下準備)が面倒で買い忘れた振りなどしていたのも事実。
子どもの頃、たわしでゴシゴシ、ひとつひとつ汚れを落としていた母の姿。それを思うと「忘れたふり」もしたくなると言うものですが・・・。
さて、近年の我が家のお正月に赤貝は・・・といいますと。
忘れることなく登場致します。
では、やはりたわしで?ごくろうさま・・・、「使いませ〜ん。」
もしや歯ブラシとか?「ぜ〜んぜん。」
ぬふふ。タライの中で、ただただ赤貝をこすり合わせるのみです。
たまねぎやミカンなどが入っているネットがあれば更に便利、その中に貝を入れて、四方八方からもみもみを繰り返すのであります。
数年前、ネットに入った赤貝を購入したとき「タワシでこする必要はありません。このネットのまま、汚れ水が出なくなるまでもみ洗いして下さい。」との親切なメッセージに出会いました。以来、その方法を実践しています。
まだ生きている赤貝にとっては迷惑なことでしょうが、ゴム手袋なんぞいたしまして、それっ!とばかりに豪快な音を立てて赤貝のもみ洗いです。
すると・・・、子どもの頃、あんなに手間暇かけて磨かれたはずの赤貝よりもずっと綺麗になるから不思議。
赤貝を大鍋で煮ようなど、正月でもなければ考えられないことですが、案外消費できちゃうからすごいね。
ところでこの赤貝。本当の赤貝にあらず、だそうで、サルボウ貝というのが正式名称ですって。
昔は中海でたくさんとれた赤貝。いまは岡山産しか手に入りません。
いつか、地元産を食べられるようになるといいですね。