ここあん便り

風通し良くしておくこと

元来、自分のテリトリーにこもりがちな性分だけど、コロナ以後、益々その傾向が強まっているような…。
今まで出かけなければ学べなかったあれこれも、オンラインで情報だけは受け取ることができ、世界が広がったような錯覚に陥るけど、どれもこれも私の頭の中だけの出来事で、もしかして夢なのか?と思ってしまう。

情報ばかりが蓄積され、自分勝手に理解するだけでその思考の深まりというものが感じられないような…
そして何より、溜まり続けるばかりで出口を見つけられず、知識が良き発酵へと繋がれば良いのだけど、もしや腐敗?という気さえする。

先日、やはりオンラインではあるけれど互いの意見交換をし発表し合う機会があった。
いくつかのグループに分かれてのディスカッションであったが、グループ内でのディスカッションには年代も立場も様々な人が参加していて、日頃出合うことのない人たちと話し合うのは刺激的だった。
各グループには10人ほどが参加していたが、グループもまた10数組あって、各グループの報告がまた興味深かった。
思いも寄らぬ意見、発想が飛びだし、なるほど、全国規模の集まりともなると、100名を超える参加者の意見も様々で面白い!多様な人が集うことの意味を実感した。

また別な日には、比較的年代や価値観の近しい人たち少人数での集まりにリアル参加し、これまた人々の言葉と感情を五感を通して感じ取って、発言の中のフレーズに思わず涙がこぼれそうになったり、色々な出来事や人の思いがひとつの線となって繋がっていくのを感じた。
リアルだからこそ受け取れるものがあって、私自身は意見を発しなかったけれど、言葉として発しなくても身体や表情でちゃんと発していたのだろう、思考や感情は常に留まることなく流れていたなあ。

こんなことがあって、どんよりと鈍く揺らいでいた私の心や脳みそは少しふんわりと柔らかくなったような気がする。
ぬか床を幾度もダメにしてしまう私。
ぬか床の失敗は私自身の性分からきているのかなあ?
私自身の心根、思考も、風通しや水はけを良くして、程よい発酵を促し続けなければならんよね。