ここあん便り

言葉が生まれる

言葉らしい単語は「マンマ」くらいなものだっためいちゃんが、はっきりと「ハッパ」と言いました。

残念ながら「パパ」ではなく、葉っぱ(笑)です。
それらしい言葉はこの他にも「ワンわ」(ワンワン)
「・・・わい〜」(かわいい〜)など言いますが、「葉っぱ」はきっぱりはっきり言えます。
「ママ」も「パパ」もまだ言わないのに緑の葉を見ると「葉っぱ」と言うのだから、面白いですね。
外が大好きなめいちゃんは、盛んに外を指さして「あん!(あっちに行きたい)」を繰り返します。
このところ夕方になっても蒸し暑く、蚊の餌食になってしまうので、ゆっくり散歩できないのが残念でなりません。
少し前までは、木の葉や草を触らせようとすると「あん(いや)」と手を引っ込めてしまうめいちゃんでしたが、歩けるようになってから自分で触ろうとするようになりました。
不思議だなあ〜。
それまでは、「ほら、綺麗なお花だね〜」と花をめいちゃんの方へ近づけると興味はあるけれど決して手は出さなかったのですよ。
そのくせ、何か見つけると指さして見せろと盛んに言うのです。
(ばあばが触ってごらん、っていう感じ)
だからその度に「大きい葉っぱだね〜」「ツルツルの葉っぱだよ」「葉っぱ、綺麗な色だネエ〜」と葉を揺らし、引っ張ってみたり、語りかけ、ばあばとの散歩はハッパ探検でもあったかな。
雨上がり、水滴を蓄えた葉っぱで遊ぶのもめいちゃんの楽しみの一つでした。
木の枝をそっとつまんで引っ張り、さっと手を離すと、水滴がパッっと飛び散ります。
ちょっと濡れちゃって、最初は驚いていましたが、それ以来いつも「あん!(あれやって)」とせがむめいちゃんでした。
達者に歩けるようになっためいちゃんを連れて、先日久しぶりに家の周りを散歩していると、「あん!」と草を指さします。
猫じゃらしをつついてみせると「あん!」というので、取ってやると「あん!」(自分で)というそぶりを見せるので、自分で取りたいの?とその場にしゃがみ込むと小さな手でしっかりと握り引っ張ろうとします。
「草に触れるようになったんだね。ちょっと手伝ってあげようね。」
自分で摘み取った猫じゃらしを嬉しそうに握りしめお家に帰りました。
草や葉や石ころ・・・そうした自然のものにもなるべく早く出会わせたいと考えていた私でしたので、孫が手を引っ込めてしまう様子に当初戸惑いを感じていました。
けれど、最近気づきましたよ。
赤ちゃんはちゃんと心得ていたんだな〜って。
草や葉に自ら手を伸ばし始める時、それはそれまで続いていたなんでも口で確認する作業が一区切りを迎えた時でした。
しっかりと大地を踏みしめて立ち、歩き始めるようになる頃、手先も器用に動かせるようになってきます。
赤ちゃんが物事を見極めるのに頼りになった唇は、いよいよ指先へと移行完了。
いつの間にか目と手を使ってしっかりと物を観察できるようになっていました。
赤ちゃん、そう呼ぶのも卒業かしらね。
そうしてこれからは「言葉」が加わり、世界をぐんぐん広げていくことになるのだなあ〜
「ハッパ!」、自信満々に言うめいちゃんにまた一つ教えられました。