「この前、葬儀があって境港にお邪魔したんですが、チョコレートをもらって・・・、不思議に思いながら聞くにも聞けませんしね。」
先日、県東部の方から、こんな問いかけがあった。
そうそう、家のばあちゃんは随分前から宣言していますよ。
自分の葬式には、キャラメルでなくチョコを付けて欲しいとね。
何故ならこちらでは、ご長寿さまのご葬儀にキャラメルを配る風習があるから。
お亡くなりになった方の年令がおおむね80歳以上であれば会葬御礼(香典返し)とともにもれなくキャラメルが手渡される。
ご長寿を全うされたことに感謝して?とか、あやかる意味ではないかと理解している。
米子にはそうした風習はなかったから、境港と弓浜半島の一部でのみ息づいていることのようだ。
ご葬儀でいただいたキャラメルを食べると長生きできるのかなあ〜。
キャラメルは美味しいんだけど歯にくっついたりして、誰もが遠慮しているうちにまた次のご葬儀があったりなどして、キャラメルの箱が積み重なってゆく。
3箱ともなると、ばあちゃんが「ふれあい」(公民館のデーサービスのような催し)に持参する。
ふれあいのお年寄りさんたち、キャラメル効果で益々お元気。