ここあん便り

紙おむつの長時間使用がもたらすもの

6月のおむつなし育児の会で、タルマーリーのWさん著書「菌の声を聴け」(ミシマ舎発行)内のコラムを紹介しました。

Wご夫婦がお二人目のお子さんを育てているとき「おむつなし育児」を知り、実践を通じて子育てを初めて楽しいと感じたことなど綴られていて、育児中の若い人たちに紹介したかったんです。
「おむつなし育児」により、頻繁だったゆるゆる排便の回数(オマルで一度に出せるようになったため)が減ったこと、赤ちゃんの排泄の手伝い(やり手水)は父親の役立ち感に繋がることなど、ここあんでこれまで「おむつなし育児」に取り組んできた人たちと語り合ったことがそのまま分かりやすい文章で表現されていて、「うんうん」「そうそう」と共感のるつぼ。
興味のある方は、是非読んでみて欲しいです。
6月の参加者は1歳半〜2歳前のお子さんたちとお母さん二組。
「チッチ」「トイレ」を理解できていて、オマルやトイレで排泄できることもあるし、不発つづきのこともある。
おむつに出てからお知らせすることもあるし、知らんぷりのこともある。
タイミングが合えばオムツを濡らすことのない日もあるけれど、気づかぬうちにウンチが出ていたり、もある。
つまり、お子さんの排泄コントロール試行錯誤中。
ただ、このお子さんたちに共通して言えるのは、オムツを取り替えたりトイレに行ったりに全く抵抗感がないこと。
オムツ換えを嫌がって大泣きしたり逃げ回ったり、押さえつけられて…ということとは無縁な感じ。
オムツか濡れていれば「あ、出てますね」と取り替える。
何となくそれらしいそぶりがあれば「オシッコにいってみようか」と誘う。
トイレでは出なくて、オムツを履かせようと準備をしているときに、ジャーッと出てしまうことだってあるけれど、ドンマイ!
「お、出たね〜」拭いたり、洗ったりすれば良いだけのこと。
これを世の中的には「トイレトレーニング」と呼ぶのかも知れないけど、私は違うって思うのね。
できる限り自然な排泄を心がけてさえいれば、排泄の自立はお子さん自身がその人なりのペースで獲得していくものだと思うから。
子どもは試行錯誤の天才。
大人が教え導かなくても、自分の力で不思議がったり繰り返し挑戦したりの果てに自分のものにする力を持っている。
言葉や運動機能をそうして獲得しますよね。
だとすると、大事なのは試行錯誤できる環境をどれだけ保障してあげられるかではないかしら?
ハイハイから立っち、あんよをしようとするお子さんに靴下は靴は邪魔(不要)ですね。
ならば排泄は…本来、何も身につけないことが最も望ましいということになる。
(実際に、オムツを使わないで育つ赤ちゃんの排泄の自立は早いです。)
つまり、オムツは本来赤ちゃんにとっては不要なもの。
大人の都合で身に付けてもらっているのだと考えると、大人が配慮しなければならないことが自ずと分かるはず。
1歳4ヵ月の孫は近頃チッチを教える仕草を盛んにする。
既に出ていることが多いけど、大慌てでオマルを持って来て座らせてみる。
今がチャンス!
季節も良いし、思いきってオムツを外して過ごしてみると良いのかも。
オムツに頼りすぎ、本来なら排泄の自立が可能な時期を過ぎてもずるずるとオムツを使い続けることのリスクについても知る必要があると常々思っていましたが、驚きの記事を目にしました。
おむつなし育児の普及に取り組む和田智代さんのブログに科学雑誌Natureに掲載された「子どもの膀胱腸機能障害」について紹介されています。
是非ご一読をオススメします。
おむつなし育児の会、7月は12日に開催予定です。