ここあん便り

積み木遊びのススメ

わたしの所属するNPOでは、子ども時代の豊かな遊びのツールとして、木のおもちゃに触れることを提案している。

そもそも、わたしが木のおもちゃと出会ったのは、20年近く前のこと。
「木や」のT夫妻を通して、「本当のおもちゃ」のすごい力を、実際に子どもたちが虜になって遊ぶ姿から学ばせてもらった。
我が子も積み木遊びはしていたが、もっと幼い頃に触れさせてやれなかった素晴らしいおもちゃたちの存在や、遊びへ誘う大人の姿勢、遊びきることの出来る環境作りなど、T夫妻からどれだけたくさんのことを教えてもらっただろう。
NPOの活動と共に市立図書館内で「子どもセンター」を運営するようになり、絵本と共に木のおもちゃやアナログゲーム、そして積み木遊びの面白さを知った。
やはりここでも「木や」さんのアドバイスにいつも私たちは助けられた。
こうした経験が今のここあんやこども未来ネットワークでの活動に繋がっている。
もちろん孫と繰り返すおもちゃ遊びにどれだけ役立っているか分からない。
(「木や」さんは、おもちゃ屋となった今もわたしの師匠だ)
さて、積み木遊びを皆さんはどの位経験していらっしゃるだろう。
ブロックやLQ・・・、プラスチックのカラフルなおもちゃは、扱いやすくバリエーションも豊富なので、実際に限られたスペースで楽しく遊べるツールとして人気だ。
求めやすい価格でもあるしね。
積み木をたくさんそろえようとすると経費はもちろん、広げる場所も必要。
そうしたこともあって、家庭で積み木遊びを体験させるのは難しくなったように思う。
ましてや、試行錯誤を繰り返し、想像力を働かせて構造物を作る遊びに興じる時間さえ確保しにくい多忙な子どもたちも多い。
遊びを見守る親の方も、積み木遊びの楽しさを知らずに大人になっていたり、幼い子どもの場合、どのように手助けすべきか分からないという現状もあるだろう。
積み木遊びが子どもの遊びの中から消えてしまうのでは、と少々案じている。
また、私自身も積み木遊びに関してはまだ分からないことが多く、子どもたちがより豊かに遊びを深めていくために関わる大人がもっと学ばねばと感じている。
そこで、(前置きが長くなったけれど)この度、積み木の研修会を開催することにした。
研修会は、子ども・子育てに関わる大人対象。
資格は必要ないので、子育て中の親さんもOKだが、児童クラブの指導員、保育士、子育て支援センター職員など、是非ご参加いただきたい。

積み木があれば、子どもは勝手に遊び始める。
けれどその遊びの広がり、子ども自身の発見や喜びにつなげていくためのヒントを周りの大人が知っているのと知らないのとでは、遊びの質に違いが生じるかも知れない。

是非この機会に大人の皆さんに積み木遊びの本当の面白さを体験してもらいたい。

講師は、子どもと育ち総合研究所の宮野氏。
クレヨンハウスでの積み木遊び講座の様子がこちらに↓
子どもの「遊び」とは、決して後回しに出来ない大切なことだとわたしは思っている。