ここあん便り

根拠のない自信
佐々木正美先生の「はじまりは愛着から」に、繰り返し出てくる「根拠のない自信」という言葉。
これは、親が日々の暮らしの中で我が子に与えてやれる最大の贈り物かもしれない。

親だけでなく、子どもを取り巻く環境そのものが、全ての子どもたちに温かな眼差しが注がれ、一人一人の子どもに「私は私でいいんだ」という揺るぎない自信を与えるものであったらいいのだけど・・・。
今の世の中、どうやら私たち大人たちに余裕がない。
だから人に優しくできない。
子どもを待つことができない。
振り返れば、私などは失敗の連続で、どうしようもない子どもだったけれど、それでもなぜか「根拠のない自信」だけは備えていて、「なんとかなるさ」という思いがその後の人生を支えてきた。
褒められて育ったわけではない。
ただ、許されて育ったなという実感はある。
親というより、親以外の人たちによるところが大きいのだが。
私の場合、これで良いのかと言いたいのは、
「根拠のない自信」に対して、「根拠のある自信」は実際のところ一つも持ち合わせていないということだ。
この歳になってさすがにそれはまずいだろうが、もはや笑ってごまかすほかないね。