コロナ禍でオンライン受講が可能となり、今年は読書アドバイザー(JPIC)資格取得に挑戦中。
現在第2回目のレポート提出締め切りが迫り、毎日頭の中は読み終えた本のことがぐるぐる…。
レポートは書評。
読んだばかりの新しい本、ということで、益田ミリ作のほほん系をちゃちゃっと書けば楽勝、と思いつつ、まだ読みかけだった梨木香歩の「ほんとうのリーダーのみつけかた」が気になり、こっちで書いてみようかしら?と思ったのが間違い、まさか迷い道への入口に通じていたとは…。
「ほんとうのリーダーのみつけかた」(岩波現代文庫)というタイトルに惹かれたのは、たぶん自分自身がいつもリーダーとはどうあるべきか、悩みつつ組織運営をしていることや、本当はリーダーに向いてなくて、リーダーを支える役が最も適していると感じているからだったと思う。
そう、私こそ、いつもリーダーを求めていたから。
・・・で、このタイトルに目がとまり、「困難な時代を生きる子どもたちへ、そして、かつて子どもだったひとたちへ」という帯文に、読む気満々、内容を良く確認しないままレジへ向かっていた。
作者が梨木香歩というのに「?」と思いつつ。
私は、実のところ梨木香歩の作品をちゃんと読んだことがない。
映画化された本もあるし、児童文学、ファンタジーのジャンルの方だと思っていたから「リーダー論」を何故この人が、と思いつつ読み始めた。
文庫本だし、すぐに読めるだろう〜、と思っていたけど大誤算。
実はこの本、講演録(梨木香歩による)だった。
そしてそのメッセージを正しく読み解くには、講演企画のもととなった作品「僕は、そして僕たちはどう生きるか」(梨木香歩作 岩波現代文庫)を読むことが必須であり、読むべき作品が生まれる背景には、昭和の初めに書かれた「君たちはどう生きるか」(昭和12年/吉野源三郎著)への思いがあることを知り、結局3冊の本を、行ったり来たり、本から本へと旅していかねばならないことに気づいた。
読書好きな方なら、「君たちはどう生きるか」をご存じだろう。
マンガ化され、宮崎駿がアニメ化するといって(現在進行形)話題になった作品でもあるらしい。
私は積読を得意としていて、どんどんじゃんじゃん読み続ける質ではない。
話題作、といわれるものはブームが過ぎ去った頃、密かに読むというあまのじゃくだ。そんな風だから、今回思いがけず、本から本へと旅することになって私自身が大慌てし、混乱し、何とか全てを読み終え、旅を終えたが、旅の思い出を整理しきれず悶々としてしまった。
書評すべき本は、はじめの「ほんとうのリーダーのみつけかた」なのだが、思いがけず時代を超えて旅してしまったためか、気持ちは導かれた2冊の本に登場するコペル君から離れることができない。
書いては直し、再び読む。
そしてまた書いては直し、つい本を開く。
レポートの締め切りが迫っている。
どうするんだ、わたし。
こうしてブログを書くうちに、少し光が見えてきた。
さあ、もう少し頑張ろう〜