ここあん便り

春は行ったり来たり

お久しぶりの、おとけいでございます。
暖かな日が続いたので「もう春なのね〜」と油断していましたら、またまた寒くなりました。
そうでした、春は行ったり来たりが好きなのでございました。
ここあんに集う小さな童さんたち、保育園へ入園を控えていらっしゃるようで、お母様たちは「あぶぶも次で最後なの〜」と寂しげな表情で話しておられます。
ボンボンボーンと私が時を知らせますと、小さな瞳をまっすぐにこちらへ向けて、じっと見つめてもらえるのがうれしくて、わくわくしながら鐘を鳴らしておりますが、その楽しみともお別れでしょうか。
お子様たちの成長は、うれしさとともに寂しさも連れて来ますね。
保育園に通うようになっても、どうぞまたここあんにお出かけください。わたくし、わたくし待っています。
そうそう、春が近づくといつも思うのです。お子さんたちと春は似ているな、とね。
どちらも、行ったり来たりを繰り返しつつ育っていきます。順調かと思えば、周りを油断させておいて立ち止まったり逆戻りしたり、それでも確実に変わっていくのです。

わたくしも、時々立ち止まっておりますが、それは庵主さんの”うっかり”のせいです。
わたくしのモットーは「変わらないこと」。いつも一定のリズムで変わらず時を刻みたいと思います。