アーサー・ビナードさんの講演会で、彼が繰り返し言った「新しいレンズ」について考え続けている。
「新しいレンズ」を持つことで、「ものの見方、視点を変える」ことができる。
いくつもの具体例を挙げながら、ご自身の変化を分かりやすく伝えてくれる彼を瞬きするの忘れて見つめた。
彼の言う「レンズ」を理解するため、それはいつも自分の中に置く「モノサシ」のことではないかと考えたが、すぐにそうではないぞと気がついた。
「モノサシ」は大事だ。
最善の判断をするために必要不可欠であり、己の主義主張の根幹を支える。
私自身、情報量の多い時代だからこそ、情報を読み解く能力「メディアリテラシー」が大切ですよ、とメディア講座で繰り返していて、そのメディアリテラシーに欠かせないのが個々の判断基準「モノサシ」だと考えていた。
しかし、この「モノサシ」でさえ、「新しいレンズ」を通して見ると、思いがけない歪みが生じるのかも知れない。
そこで私はこう考えた。
「モノサシ」は、自分の脳で言えば新しい部分(知識を蓄え情報処理能力を行う)言わばコンピューター。
「新しいレンズ」は、脳の古い部分(無意識の世界を司る)つまり心の奥底にあらたな光を届ける道具。
新しい光によって、コンピューターは書き換えられる。
・・・ッてことで、当分アーサー・ビナードさんブームが続くと思われます。
日本探訪シリーズ、順々に見ちゃおうっと。[#IMAGE|S6#]