ここあん便り

成長するとき

「この頃落ち着きが無くて・・・」土曜日文庫でのお母さんの呟き。
そうね、ついこの前までお膝の上でじっとお話を聴けたもの、そう感じるのも無理ないかも。
お子さんの成長はひとり一人違うので、「いつ」とは言い難いけれど、必ず「落ち着きのない時代」はやって来ます。
幼児の場合、その落ち着きのなさは成長しようとする証じゃないかしら?
例えばね、絵本を読んでもらっている時、今までは開いているページに注目するだけで良かったけれど、様々な疑問や興味が次々にわいてきて、前後のページが気になったり、次の本は何だろうと思ったりする・・・と、確かめたくてじっとなどしていられない、世の中の何もかもが興味の対象なのだから、落ち着いている暇はないのよね、きっと。
ではそうしたお年頃の人たちとどう折り合いを付けるかだけれど、そこがなかなか難しい。
私自身は子どもにちょっと甘すぎるな〜といつも反省するのですが、気持ちを無理に抑えつけることはしないようにしています。許容できる範囲で黙認するって感じかな。
周りに(他の子どもたち)明らかに影響がある場合はそうはいきませんけれど。
では親はどうしたらいいのでしょう。たぶん親の思い通りにはいかないけれど、親としてこうあって欲しいという願いを伝え続ける(教え続ける)ことは必要だと思います。
それが「躾け」っていうものじゃないかしら。
ただし、本人が何をしたがっていたのかを分かってあげること、興味や好奇心を満足させてあげられる場所や時間を保障してあげることを忘れないでいたいですね。

大人が困らせられるとき、手を焼くときこそ、子どもがぐんっと伸びるときです。
落ち着きのないお年頃のYちゃん。アナログゲームに興味津々、やる気満々。小さな瞳に力を込め、最後までその場を離れず見事な集中力を発揮していましたよ。

「静」と「動」、子どもの生活の中にそのどちらもがバランス良くあるのが理想ですね。

土曜部文庫では、手強いお年頃の人たちをぐっと惹きつける魅力的なプログラムを披露して、お母さんたちがハラハラしなくてすむように努力したいと思います。
私もまた、お母さんたちとは違う立場で子どもと真剣勝負です。