夏休みに入り、ここあん前の路地で時折子どもらの姿を見かける。
朝からすでに30度を超す猛暑の中、鼻汗をかきながら遊んでいる子ども。
ふと玄関に気配を感じて覗いてみると、「あの・・・上道保育所の・・・」と、網戸の向こうからこっちをのぞき込みつつ立っている小学生ひとり。
「あ、去年ここあんに遊びに来てくれた保育所の?」
「はい、そうです。」
ぐふふ・・・。
昨年秋、知恵さんとのわらべうたを楽しんだ保育所の年長組さんのひとり、
「おれんち、すぐ近く〜、いつでも来れる〜!!」・・・と繰り返し叫んでいた、元気な男子でした。
「暑いねえ〜、一人で遊んでるの?」
「お姉ちゃんと」
路地の先に少し大きな少女の姿。
「毎日暑いから、気をつけて遊んでね。」
そう言って見送った後で、嬉しくも、どこか悔やまれる不思議な感情に襲われる。
ここあんを、子どもたちがふらりと立ち寄ってくれる場所にしたかったのは誰?
ふらりと立ち寄ってくれた少年は、その大事なことを思い出させてくれた。
今度また、来てくれることがあったら。
「上がっていく?」って、声をかけられるかな。