ここあん便り

小商い三年生

見ず知らずの方が「ちょっと入らせてもらって良いですか?」などと、ここあん(おもちゃ屋)の扉を恐る恐る開けつつおっしゃる。

私は、入ってくる人が見えるように小さなおもちゃ屋スペースの奥の窓を半分ほど開けて仕事をしてるので、玄関を開けようとする人の姿はバッチリ見える。
こういうとき、商売人ならば「はい、いらっしゃいませ、どうぞどうぞ!」と招き入れなければならないのに、私ときたら「えっと・・・何でしょうか?」みたいなことをつぶやきながら出ていくのだ。
「おもちゃを見たいので・・・」と言われてはじめて『お客さんだ!』と気づき(汗)、慌てて「あ、どうぞ、どうぞ、自由に見て下さい」とかなんとか言って、ようやくお客様扱いで招き入れる。
だってね、これまではおもちゃを見るために見知らぬ人が来るなんてこと、ほぼあり得なかったから。
おもちゃフェアーとか、何かしらのイベントを告知しているような時、はじめての方も来て下さっていたけれど、なんでもない普通の日にお客様があるなんて、本当にびっくりしちゃう。
しばし時がたってから、「どちらからですか?」とか「どなたかのご紹介でしょうか?」とか訊ねてみると、「以前から気になっていて」とか「ネットでみて」というお返事に益々びっくり。
もしかして、ここあんのおもちゃ屋HPも多少なりとも役に立っているのかな?
おもちゃ屋を始めるとき「小商いはじめます」と宣言しましたが、小さくても商いは商い、商品を買って下さる人、買おうとして下さる人に利益をもたらすよう励まねばなりません。
今までは、わらべうたなどでここあんを利用する方、知人・友人など知っている方が顧客のほとんどでしたが、これからは、はじめてのお客様に対応していく機会(開業3年目にしてようやく)もふえるのかな?
誰のためにどんなものをお探しなのかをよくよく聞いて、想像し、考えて、必要な人に必要なおもちゃを手渡せる、そんなおもちゃ屋になれるよう、精進しなければなりませんね。
今日はちょっとだけ、気持ちを新たにしたおもちゃ屋店主です。