92歳のばあちゃんは、もしかして私に甘えていいるのではないか?
そんなことに気づく。
は〜、へ〜、ふ〜、アイタタ・・・[#IMAGE|S15#]
「具合が悪い?」と問うと
「○×・・・ほにゃ・・・はにゃ・・・フガフガ」
か細い声で、聞き取れぬ言葉をつぶやく。
しばらくして、息子(孫)がやって来ると
「○○ちゃん、来てや」と別人のように晴れやかな顔で声を掛ける。
ぬぬぬ・・・。
腰痛→痛いから動かない→寝てばかりいる→筋力低下→筋肉痛→痛いから動きたくない→なお一層筋力低下
もはや叱咤激励だけでは悪循環を断ち切ることは不能とみて、介護認定を受ける手はずを整えた。
さて昨日は孫たち(二夫婦)大集合で「93歳誕生会」(2日ほど早いが)を開催。
部屋から出てこれるのか?と案じつつ
「今日は若い人たちが来てくれるんだから、着替えて、髪なととかしてみたらどげなですか?」
めそめそ、め〜め〜、泣きっ面ばあさんに一言。
すると夕方。
何をするにも「痛くて動かれん」と泣き言ばかりのばあさんが、何と自力でお着替え、こざっぱりとした出で立ちで、自らそろりそろりとお出ましに。
その姿は、別人の如く[#IMAGE|S5#]
一日三食、あの手この手で食べさせようと試みた私はなんであったか・・・。
「もう食べられん」「ちょっこし多いやな」と手で皿を向こうに追いやる姿はどこへ?
孫についでもらうジンジャーエールをおかわりし、
いつもと変わらぬ味のポトフを「美味しいなあ」ってどの口が申しておるのかとあきれるばかり。
ケーキのロウソクを勢いよく吹き消すことだってできるしね。
一夜明けて、昨夜の元気はどうやら健在。
毎朝の「○×・・・ほにゃ・・・はにゃ・・・フガフガ」は消え失せて順調な滑り出し。
リンゴを少しお残ししたものの朝食はほぼ完食。
孫の威力は絶大だなあ〜。
「ところでねえ、いつも皆々さんの誕生日にごちそうつくるんだけど、かあちゃんの誕生日に何かつくってくれるとか“食べに行こうか”なんてのがないんだよねえ〜、どうしてかなあ?」
「そう言えば、そうだね〜」と夫。
(え?言われてはじめて気づくのか!)
まあいいや。してもらうより、してあげるほうがずっとずっと幸せだもの。
ついでに、昨夜はおまけの出来事まで勃発。
宴たけなわの7時半、ピンポーン!「○○です」。
「今、釣ってきただがん」夫の友人から巨大な鯛が[#IMAGE|S5#]。
ぬお〜っ!
驚いた夫がメジャーで計測すると・・・全長80センチ[#IMAGE|S5#][#IMAGE|S5#][#IMAGE|S5#]
誕生会の余興に「鯛の解体ショー」と相成った。
ギャラリーの見守る中、およそ40分かけて巨大鯛の5枚卸。
一同固唾をのんで見守り続け、誰一人写真に納めようなどとは思いもつかず。
終わってから「動画に納めれば良かったなあ」って。
とにもかくにも、よく頑張ったな、私。