夕方、テレビをつけて一休み。
NHKの情報番組「スマホ、あり?なし?」の街頭インタビューをぼんやり見る。
「電車の中でぐずる子どもにスマホを使うのは、あり?なし?」とか
「夜の寝かしつけにスマホ使用は、あり?なし?」といった質問に町の人が答えるという企画。
スマホ利用派、そうでない派、いろいろ意見はあるようだったけど、私が気になったのは寝かしつけの利用についての質問に子育て世代の男性が「絵本を読むのの現代版なのかな」と「スマホ利用あり!」の札を上げたこと。
ああ、やはり・・・と思った。
絵本とスマホ(動画や読み聞かせアプリ)には、受け手の子どもにとって大いなる違いがあるのだが、それに気づいていない大人が多いんだね。
ただし、答えた男性は「寝る前に画面を見るのは良くないって聞いた」という隣の女性の意見にハッとしてスマホ「あり」から、「なし」にすぐさま変更したんだけどね。
絵本とスマホ(映像メディア)、その決定的な違いとは?
絵本は、大人がページをめくったり、声に出して読んでやらなきゃいけないってこと。
子どもは大人の声や表情を通じて絵本を楽しむ。
ページを行ったり戻ったり、そのお子さん、読む大人のペースで楽しむことができる。
一方、スマホはどうかな?
作り手の意図、ペースで一方的に情報が流される。
しかも、どこの、だれか分からない人の声でね。
そもそも小さなお子さんは、絵本そのものを楽しむという以前に、大人に関わってもらうことを楽しむのでしょう?
「絵本」というモノを使って、大人と子どもがふれあい、楽しい時間を過ごす。
それが読み聞かせの素晴らしさ、子どもに絵本を、という意味だと私は思う。
そう考えると、寝る前の「読み聞かせ」を絵本からスマホに、などありえない。
先日、実際に子育てにメディアがどのくらい利用されているのか気になってネット検索してみたの。
寝かしつけ動画、泣き止ませ動画なるものがい〜っぱいあった。
そのダウンロード数たるや、こちら↓など1700万回!
びっくりだ。
とは言え、私も初めての子育ての時、これがあったら使ったいたかなあ・・・。
子育て中の人たちの気持ちは十分理解できる。
なれど、赤ん坊と一緒に泣きながら、「どうして泣き止んでくれないの〜」というあの時期を、どうにかこうにか乗り越えて、親にしてもらったなあと思うから、便利なモノに頼らずに、赤ちゃんと向き合い続けて欲しいと願う。
試行錯誤の果てに、泣き止ませ方を身につけていくのだからなあ。
スマホになど頼らなくてもゆったり子育てできる世の中にしていくには、どうしたらいいかしら?。