子どもが子どもとして過ごせる時間は期間限定。
そしてまた、その子どもに親として寄り添える時間も期間限定。
これは私が講演会で繰り返しお伝えする言葉。
その限られた特別な時間は、後々その子どもの生きる力の源になるのだから、
大人の都合で振り回さないように、と願う。
けれど残念なことに、今の日本では、社会がそれを許さない感じがする。
子育てというものの価値は未だ低く、本当の意味での子育て支援が行われていないもの。
どうか目の前の子どもが今、夢中になっていることにそっと寄り添ってあげてほしいの。
きっと、ほんの僅かな時間、見守ってあげられたら、満たされた気持ちで次の行動に移っていける。
そのちょっとした心の余裕が、子どもに関わる大人に求められている。
けれどそれは、簡単そうで難しい。
北欧の人たちは、どうやらそうしたことが得意みたい。
「しあわせな放課後の時間」→高文研発行を読んで、デンマークとフィンランドの学童保育や教育の仕組みを羨ましく思った。
学童保育について書かれた本だが、乳幼児期を子どもがどのように過ごしてきたか、親としての関わり方など、就学前の親子関係や親の姿勢が垣間見え、そこがやはり重要なのだと感じた。
筆者の一人が、昔の劇場仲間だということもこの本を読んでみようと思った理由の一つ。
学童保育の現場は厳しいと聞く。
その現場の人たちが海外に学ぼうと飛び出していく姿に思わず拍手! オススメの一冊です。