先日は、大好きなひぽぽたあむの人形劇を、地元の子どもたちと一緒に見ることが出来て嬉しかった。
いつもなら、隣の人と肩を寄せ合って観るのだけど、感染対策ということもあって、通常では選ばないホールで、観客数を制限し中央の客席だけで観るというスタイル。
(写真は岩美町の様子で、境港のではないの)
広いホールの後ろから、参加者の様子を見守っていたら、芝居の終盤、ハリネズミが冷たい池のほとりで「たのし草」を見つけて飛び込もうとするあたり、にわかに子どもたちが落ち着かなくなった。
一人で座席に座っていた孫(4歳)が座席から降り、隣の席の父親の膝に乗ろうとしているのが見える。
あっちでもこっちでも、ごそごそ、もぞもぞうごめく子どもたち。
ホールにいる子どもたちの心がざわめいているのが分かった。
人形劇を観ているとき、小さな子どもたちが落ち着かなくなるのは、集中できなくなったとか、退屈したわけじゃないんだと教えてくれたのはむつみさん(ひぽぽたあむ代表)だ。
ひぽぽたあむの人形劇を知ったとき、同時に、子どもたちが言葉にできない思いを色々な行動で表すことを教えられた。
昨日、孫に「人形劇、どうだった?」と聞くと「楽しかった」と嬉しそうに言う。
「良かったね」と言う私に息子が「ちょっと難しかったかな」と呟くので、「途中で、ソワソワしてたから?」と問うと「最後の方、落ち着きがなくて…」
「不安になったんじゃない?お父ちゃんに抱っこしてもらっていたね。」と言うと、孫は「怖くなった(ハリネズミが心配だった)」と言った。
「最後まで集中力が続かなくて」と話す2歳のF君のお母さんに「ハリネズミが池に飛び込む辺りでしょう?」と確認して、不安になったんだよ、みんなそうだったと伝えると、「そうか〜、ちゃんと分かっていたんですね」(こどもって)「すごいな〜」と関心してた。
子どものことを私たちは分かっているつもりでいるけれど、何分の一しか理解できていないのだろう。大人目線で判断する前に、少し視点を変えて子どもをみる必要があるみたい。
あの日、子どもたちの不安が安心に変わる様子を見届けて、私がどれほど幸せな気持ちになったか、それを伝える言葉が見つからない。
この喜びがあるから、私はこの仕事を辞めることができない。