ここあん便り

子どもが抱く「不安・恐れ」

こっちゃん(満10ヶ月の孫)がここあんに遊びに来た。

2ヶ月続きの”あぶぶ”お休みで、久しぶりのここあんに緊張気味。
壁や台、兎に角つかまれそうなところを確認(しっかりと目でその高さを目測)すると手を伸ばし指先で掴んで立ち上がる。
時に何もなくてもひとりですっくと立ち、しばし安定して自立してみせたり。
甘えん坊(ママから離れたくない)だが行動派。
テーブルの周りをぐるぐる伝い歩きをし、ぴょんぴょん身体を揺すり、時々手放しなどするものだから、バアバは机で顔をうつのではないかとハラハラしっぱなし。
こっちゃんのパパは慎重派でどっしり座って遊ぶ赤ちゃんだったが、この運動能力はママ似?かしら。
さて、折角こっちゃんが来たのだもの、そろそろおもちゃ遊びも面白かろうとパロを取り出してみた。
1歳ごろからの「叩く」という行為を満足させるのにぴったりなおもちゃだけど、玉好きのおちびさんたちはこの玉がころころ転がるだけで面白がる。
1歳前のお子さんにはハンマーを使わずに、玉を手で押し、やがて穴から出てくる玉が転がるのを見せ、その反応を見るのだが、こっちゃんはどんな反応するのかな。
おもちゃをこっちゃんの目の前に置き、玉をひとつ、ゆっくり押してみる。
コトン、音を立てて玉は一瞬見えなくなり、やがて穴から出てきてころころと坂道を転がる。
しっかり見つめるこっちゃん。
玉が止まってしまうと、向かい合っておもちゃの向こう側にいる私の顔をじっと見る。
そこで、二つ目の玉を押し込める。
こっちゃんはまたじっと玉の行方を目で追っている。
やがてまた不思議そうな顔でまた私を見る。
また玉を一つ押し込める。
コトン、コロコロ・・・
息を止めて見つめるこっちゃん。
ところが、4,5回繰り返した頃、あれれ、突如泣き出したこっちゃん。
バアバ大失敗。
こっちゃんの本心はよく分からないが、面白がれなかったということは理解できた。
きっと何かが不安にさせたのだろう。
玉が見えなくなって又出てきたことなのかもしれないし、勝手に転がっていくさまなのかもしれないし、もしかするとバアバの期待感(楽しんでくれるかもという)が強すぎて怖かったとか?
おもちゃやとして失格ですな。
「こっちゃん、ごめんよ〜」その後もパロを見ると泣いてしまうこっちゃんでした。
赤ちゃんは新しいものに興味を持つ一方、いつもと同じ、変わらないものに安心感を求めます。
好奇心はいつも危険と隣り合わせですが、危険や不安を払拭してくれる大好きな人が近くにいることで手を伸ばすことが出来るのでしょう。
おもちゃ遊びの前に、こっちゃんとはもっともっと仲良しになる必要があることを痛感した出来事でした。