ここあん滞在中の知恵さんが、大根島の子守歌を歌ってくれて、その心地よさがずっと耳に残っている。
知恵さんのブログはこちら→鳥取の記録
♪ ねた ねた ねたよ
ねーたら かかさんに つれてなか
おきたら おかめに とらしょかな
よーい よーい よいよいよい
この歌の、「ねたらかかさんにつれてなか」の「つれてなか」がずっと気になり、
もしかして「つれていかか(連れて行こうか)→つれてかか(いかか)」が正しいのでは?と、はじめは思った。
つれてなか つれてなか… 繰り返し呟いてみる。
あ!もしや、「つれていなか」が「つれてなか」になったのでは?
「いなか」とはこちらの方言で「帰ろうか」のこと。
「いぬる」=「帰る」なのだ。
だから、「連れて帰ろうか」は「ちぇーてかえらか」「ちぇーて(い)なか」「つれてなか」となった。
きっと、そうに違いない。
子守りさんが、「良い子で寝たらお母さんのところに連れて帰ってあげようか」と歌ったのではないかと、思いを馳せた。
ちなみに、おかめとはオオカミのこと。
おかめは、私もよく知っている。
汽船(島根半島、隠岐の島との航路に使われた蒸気汽船)のことを、オオカメ(オオカミ)蒸気と呼んでいたと、こちらに嫁いで来た頃教えてもらっていた。汽船出入港時に放つ音がオオカミの遠吠えに似ていたからだと。
子どもにとっての怖いもの=オオカミだった、と推測する。
昔、隠岐の島からこちらへ(松江も含め)若い娘が花嫁修業を兼ねた奉公に来ていたそうだ。
子守りも仕事の内だっただろう。
そんな時代に思いを馳せると、この歌がぐっと身近に感じられる。
それにしてもモヤモヤする〜ってことで、知恵さんに確かめてみたら…
日本わらべ歌全集「島根のわらべ歌」に掲載されており
八束郡八束町波入にて採譜→現在は松江市八束町波入 採集: 酒井董美 採譜: 尾原昭夫
「つぇてえなか」: 連れて行こう と書かれていると。
「つれてなか」と、私の耳は聴いていたが、やはり、「つぇてえなか」だったんだー
私の推理、大正解!
ただし、解説の「つぇてえなか」: 連れて行こう ではなく 連れて帰ろう が正しいと私は思う。
「連れて行こう」なら「つぇてかか」となるはずだから。
そうと分かったら、安心してじゃんじゃん歌うぞ♪
ねーた ねーた ねーたよー
ねーたら かかさんに つぇて(ちぇて)え(い)なか
おきたら おおかめに とらしょかな
よーい よい よい よい よい
こちら↓に歌をいれておきました〜♪
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