ここあん便り

よろこび

ちょっとしたことで、気持ちが沈んだり、喜んだり・・・。

人ってたわいもない生き物だなと思う。
先日、お邪魔した某所でお花を頂戴した。
心がぱっと華やいで、一足早く春が届いたような,うきうきした心持ちになった。
なにせ、囚われの身のごとく鬱々とすること多き日常なのでね。
朝、おばあさんが「アイタタ、イタタ・・・」とつぶやきながら起きてくる。
とたんに”どんより”した気分になり、思わずため息。
やがて、予想通り「今日はデーサービス休むけん」との発言。
このところ、朝になるとこのやりとり・・・。
そしてデーサービスに行けないほど腰が痛かったはずの老人は、ひ孫の声が聞こえると一目散でスイスイお出ましになる。
「腰がいたても、めいちゃんと遊ばんとな〜」って・・・。
ならば、嫁も甘い顔ばかりはしていられぬ。
「今日はデーサービスにいかれんわ〜」
(今日は、って毎度そう言っているじゃないかと口から出そうになるのをひとまずこらえ)
「おばあさん、腰が痛いのはいつものことですがん。少々痛くても,デーサービスに行ってみられたらどうですか?」
続けて「デーサービスでおしゃべりした方が気が紛れて良いと思いますよ」
間髪入れず「デーサービスに聞いてみましょうか」と電話で相談す。
腰が痛くても来てもらえばこちらで対応しますと優しいお言葉、さらに、お風呂で温まってもらうと腰にも良いでしょうから、お待ちしています、と歓迎の意。
「腰が痛くても来てもらって下さいって、お風呂で腰を温めると良いそうだよ、さあ、行きましょうね」と言い放つ。
やれやれ、やっとデーサービスに送り出せた。
ああ〜、時折不意に舞い降りる「よろこび」があってこそ、なんとか生きていけるのよね。
今日はおひさまが暖かな光を届けてくれている。
ゴミ出しついでに、おひさまに挨拶し、大きく息を吸い込んだ。
ちょっと元気が出た。