ここあん便り

このおどろきが げいじゅつなんだ

2003年から続けているイベント「キャンドルナイト」の準備を今年も始めた。

今年は、”子ども・若者”にスポットを当てて取り組もうとしています。
詳しいプログラムなど、ぼちぼち紹介していこうと思うけど、今日はまず、一冊の絵本を紹介させてね。

たいせつな わすれもの(平凡社 森村泰昌 著)
2014年ヨコハマトリエンナーレ 公式ひらがなカタログ
美術家モリムラの「忘却」絵本、10のお話
こどもにかたる、げいじゅつのこころ


キャンドルナイト当日、最後のプログラムとして↑写真の3冊を一部スライド上映しながら紹介(おはなし会)する予定です。
3冊ともキャンドルナイトにぴったりの素敵な絵本。
そして右横の1冊に、わたくし、今、心奪われております。

キャンドルナイトでは、「たいせつな わすれもの」に掲載されている10のお話の中から、
「ごみばこの なかの わすれもの」を紹介させていただこうと準備をしています。
当日、朗読して下さる読み聞かせ団体のメンバーから、この絵本を読みたいという希望を受け、出版社、執筆者への使用許可申請をする中で、はじめて出会った本でした。

ヨコハマトリエンナーレについては名前くらいは知っていても、美術のことに疎いので、森村泰昌という人を知ったのも初めて。
けれど、この絵本を開き、読んでみると、こどもにかたる、げいじゅつのこころという帯の言葉を裏切らない、芸術というものが、ごくごく身近なもので、誰にでも、いつでも寄り添っていて、決して裏切ることのない存在だと言うことを、やさしく、気づかせてくれる。
この本、全編、子どもたちと共有したい!
そんな風に強く感じました。

さて、今回のブログのタイトル
「このおどろきが げいじゅつなんだ。」は、この本の中の一節。
たくさんの「これは、なんだ?」にであう ばしょ。
それが びじゅつかんなんだ。
(出典「たいせつな わすれもの」本文10P3〜5行)
もう、ほんとにね、これは今、県立美術館建設中の、我々鳥取県民に必要な本でもありますぞ。

だってね、森村さん、
こんなモノ↓(話題の箱ブリロを文字ってモリロ・ボックスって!笑っちゃう)作っている
モリムラ@ミュージアム

帯裏に書かれている一文
日ごろわすれていることに気づかせてくれる。
それが劇術の力です。
森村氏については、今後その人となりについて、掘り下げてまいりましょう〜

分野は違えど、子どもとアートに関わる私に大きな勇気を与えてくれたこの本を、キャンドルナイトの夜、参加者の皆さんと共有できること、それは、とても意味深いこと。

キャンドルナイトというイベントを通じて、またひとつ、新たな出会いと気づきをもらえたことに感謝するばかりです。