ここあん便り

おひざのうえ

小さな手のひらを胸の前に揃えて「・・・(だ)っこ」という小さなひと。

私は何が忙しくったって放り投げて「はい、おいで」と抱き上げる。
小さなひとに求められることがこんなにも幸せをくれるなんて、ひと年取ったから感じるようになったのかも。
遊んでいる時、おもちゃを手に持ちながら後ずさりして膝の上にちょこんと腰を下ろす小さなひと。
柔らかでじんわり温かい小さなお尻の感触を私の膝が喜ぶ。
これを至福の時と心底思えるようになったのも、ひと年取ったからかなあ〜。
子育て真っ最中の頃、もっとこの幸せを満喫しておけばよかったとプチ後悔するのは私だけじゃないはず。
「わらべうた日和」にて、森さやちゃんの「おひざのうえで」を聴く。
お家の人の「おひざのうえ」でこの歌を聴ける人たちは幸せただなあ〜と思う。
小さな身体を預けるおひざがなくて、求められない人がいるとしたら、切ないなあ・・・とも。
小さな人たちには「おひざ」が必要。
そして、「おひざのうえ」はすぐに卒業の時を迎える。
いずれ頼んでも触れさせてさえくれなくなるんだからさ。
「おひざのうえ」は期間限定。
ここあんにいて、わらべうたに通ってくる小さな人たちが、ふと、何の躊躇もなく、私のおひざに腰を下ろしてくれる時、私という人間を信頼してくれたんだなと心底嬉しく思う。
お尻とおひざで交わす言葉のないコミュニケーション。
小さな人たちにとって、安心して腰を下ろせるおひざが色んなところにあったなら、きっとみんな幸せになるね。
それにしても、「♪おひざのうえで」は名曲やなあ〜