昨年度の児童虐待の件数(児童相談所が対応した)が7万件を超え過去最多となったと報じられた。
対応数の増加=虐待の増加、かどうかは疑問。
通報が増えたことは明らか。
私の子ども時代は、近所に赤ちゃんが生まれると、近所じゅうで声をかけ見守るものだった。
小学生の私は、「赤ちゃん見に来ました」とか言って再三上がり込んでいたように記憶している。
「ちょっと見ててくれる?」なんて頼まれようものなら、静かに寝ているのにあれこれと要らぬ世話を焼いて泣かせてしまったりするのだったが、おっぱいを飲ませるおばさん(今にして思えば皆20代)の母親ぶり、おしめを手際よく替えるおばあさん、上手にあやして寝かせる様子など、目に焼き付いた記憶は今なお鮮明に蘇る。
今思えば、プライベートなどあったもんじゃない、何もかもが筒抜けのような暮らし。
若夫婦にはそれなりにストレスもあったと思うが、いつでも手助けしてくれる手があったことは確かだ。
今は、と言うと・・・。
赤ちゃんの泣き声がやまないとき。
「お母さん、大丈夫?」と声をかけることさえためらってしまう現状。
それは、地域に暮らす者同士、お互いに不幸なことではないかしら?
昔と同じようにと願うのは無理なことだが、それに近い仕組みをつくれないものかと常々考える。
例えばホームスタートという活動。
ブックスタートと同じくイギリスで取り組まれ、国内に導入された子育て支援事業。
できれば更に一歩前進して、支援を受けた人が次の支援者になるというような「順送り」のシステムが出来ないものか・・・。
誰もが支援を受ける人であり、支援する人になる。
日本人の得意とする「助け合い」の精神を刺激してみてはどうだろう・・・などと妄想。
妄想半ばで思いついたこと。
まずは「おせっかい」の復活だ。
私など、すでに充分「おせっかい」だと思うけど、この際「おせっかいさん」のたすきでも鉢巻きでもつくってつけてみるのはどうだろう。