ここあん便り

「生きづらさ」について思う

随分遅れてしまったけれど、新年のご挨拶を♡

昨年末、クリスマス営業を終えたら一気に疲れが出て、二日ほどゴロゴロ寝て過ごしました。
その後、大晦日からは、息子たち2家族(4名+5名)が泊まりがけでやって来て、賑やかな二泊三日。
台所担当の私は、総勢11名の胃袋を満たすべく、大奮闘〜

一日休んで、4日から、ここあんを開け「新春お年玉セール」開催し、気づけばもう新年10日を過ぎました。

さて、今月末、ここあんにて「固める反射と原始反射のお話会inここあん」を開催致します。
日程 1月31日金曜日
時間 10~11時
参加費 500円

要事前申し込み 先着5名さま (現在お二人お申し込みあり)
 子育て中の方、居場所つくりなど、子どものための活動をしておられる方
 ご自身や周りの方の困り感に新しい視点が欲しい方
 固める反射と原始反射について知りたい方

どうぞご参加下さい〜

案内人は、反射の統合ワーカー 小林このみさん
このみさんのプロフィール⬇️
三児の母。
冒険遊び場や子ども食堂の運営、フリースクールのスタッフをするなど
子どもの居場所つくりの実践をしている。
また自身の生きづらさに向き合う中で反射の統合と出会い、反射についてを広める活動、反射の統合ワークを提供する活動をしている。

このみさんとは、アートスタートや大山町での活動を通じて知り合いました。
娘みたいに年齢差はありますが、信頼できる方です。
私自身、今回のお話し会に興味津々。
固める反射?原始反射?って何だろう〜って、気になっていたので、とても楽しみです。

私は、長らく子ども・子育てに関わる活動を続けてきましたが、ここあんを開いた頃から、乳幼児の発達に興味関心が向かうようになりました。
それまでは、子育てで重要なのは、親側の対応だ!みたいな意識を持っていたかも。
それはある意味、子どもにとって完璧、理想的な親になるべく努力すべきである的な母親神話に囚われていた部分もあったかなと、今振り返って反省しているところ。

さて、ここからは少し長くなりますが、お時間のある方はおつき合い下さい。

「良き母」神話。
それは今も私の中に息づいていて、ちょいちょい顔を出す。

ここあんを開いて間もない頃から、子育て中の方に善かれと思い、児童精神科医の佐々木正美先生の著書を薦めてきた。
私自身、佐々木先生による子どものとらえ方、見方に共感して、講演会があると聞けば駆けつけ、実際にお招きしたことも一度や二度ではない。
今ももちろん尊敬しているし、子どもの発達の道筋を理解する助けになったことは紛れもない事実だ。
メディアの講座で、著書の一部を引用させて頂いたり、紹介することもある。
子どもへのまなざしなどは、まさに育児書としてはバイブルだと思っていたので、何の疑いもなく、どなたにも薦めてきた。

ところが、読んでいて苦しくなる方があることが分かった。
最初、そうした気持ちに至る方を理解できずにいたが、最近では、佐々木先生の言葉を素直に受け入れられるのは、もしかすると少数派ではないかという感覚さえ抱いている。
時代の変化、社会の変化は凄まじい勢いで、子育て環境を大きく狂わせており、佐々木先生の仰るような子育てを実現しようとすることを、子育て世代に要求するのは酷なことでは?とさえ思うようになった。

子どもを理解し、尊重し、親としての役割を、愛情を持って果たすには、親自身が安定していなければならない。
けれども、親自身の自己肯定感が希薄だったり、生きづらさを抱えていたりで、子どもへの対応が不安定なので結果的に子どもに振り回され疲れ切ってしまう…といったタイプの親が増えているように感じる。
もちろんそうした人は昔から一定数存在していたが、家族や隣近所など、親以外の力を借りて子どもを育てられたから問題なかったのだろうが、今は、核家族化が進み、地域コミュニティーを失い、頼りにするのはネット情報といった現状の中で子どもが育っていく。
そうすると親の生きづらさは、子どもとの生活に、苦しさ、つらさばかりを生み出すことになる。

例えば、メディアの講座(正しい接し方、ルールの作り方などを伝える)を長らく続けているのだが、このところ主催者さんからの注文に「優しい言葉で、優しく伝えて欲しい」というのが増えている。
正論を伝えると、自分を否定されたように感じる親が増えているそうだ。
正直、これ以上何を優しく伝えたら良いのか、もうお手上げ〜 私には無理だ!と叫びたい。

こうしたこともあり、生きづらさを抱える人たちへの様々なアプローチが必要とされる時代なんだなと実感している。

子育て支援に関わる者として、今の時代に相応しい支援の方法を模索する日々である。
「良き母」より「幸せな母」が増えると良いなと願いつつ。