就学前のメディア講座報告。
いつもの保護者向け講座と異なるのは、「子どもとメディア」の問題に興味のない方や、拒否感(聞きたくない)のある方に話を聞いてもらえる貴重な機会ということかな。
新一年生となるお子さんたちは上学年のお兄さんお姉さんに小学校を案内してもらい、保護者は入学前までに必要な物品購入もこの日にできるとあって、ほぼ全員出席。
さまざまな価値観をお持ちの保護者さんが、これから6年間同じ小学校に通う子の親として、一緒に話を聞いて下さるのだから、責任重大です。
私は通常、スライド(パワーポイント)など使わず話しをしますが、小学校での講座にはスライドデータを準備します。
ネットにまつわる話が多くなり、視覚情報が欠かせないから。
例えば、YouTubeキッズを紹介するとき、言葉で伝えるより、実際の画面を見てもらう方が確実に伝わる。
ゲームのレーティングについてもしかり。
自分専用のスマホ、タブレットを所有する小学生が増え、所持年齢は低年齢化するばかり。
みんなが持ってるから家の子も、と手渡すことが、子どもにとって本当に良いことなのかしら?
おばあさんは切に願う。
大事な大事な「子ども時代」、動画やゲームに明け暮れる時間を減らし、リアルな体験を増やそうよ。
誠心誠意伝える。
何か一つ、心に残ることがありますように。
子どもとの暮らしを見直すきっかけになりますように。
講演の最後に紹介したのは、河合隼雄著 Q&A 誕生から思春期までの48章
思春期までに親として何をしておくべきか?という問に河合さんが納得の解答をしておられるので、それを紹介。
その文章の中で、子どもに個室を与えることを例に答えておられたのだけど、その「個室」を「スマホ」に置き換えて読んでみたらどうだろうと思ったから。
自律できていない者に個室を与えるから問題が起きる。大いに納得。
そして、それぞれの家庭に「憲法」をつくることをすすめる河合さんの文章を紹介しながら、「我が家の憲法」とはルールであり文化だと私は伝えた。
入学を控えた保護者の皆さんに、私が伝えたかったことが伝わったかどうか、それは分からない。(最近、保護者さんの反応薄めゆえ)
ただまあ、しっかりと顔を上げ、私の方を見て聞いて下さった方がほとんどだったので、ひとまずホッ。
さて、紹介した素晴らしい本が、もう入手できないと残念がっていたら、文庫化されて入手可能と分かった。
ここあんでも仕入れますので、欲しい方はお知らせ下さいね。